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サステナビリティ

サラヤ70周年とポストコロナ

新型コロナや感染症、地球温暖化対策、ITの発達などによって、社会の変化が加速しています。サラヤは、ピータードラッガー氏の言う「変化を知り、変化に対応し、変化をチャンスとして捉える」企業として、変化に前向きに対応します。

(1)コロナ禍を通じて

2020年、2021年とコロナ禍を通じて、多くのお客様、仕入れ先、諸関係者各位に大変お世話になりました。まずもって心からお礼を申し上げます。

コロナに対し急に需要が拡大し、ことに2020年の3-8月期にはなかなか商品が間に合わず、お客様にご不便をおかけしたことにも重ねてお詫び申し上げます。その後、生産や仕入れ対策の拡充により、供給力が増大しました。また一時的な需要増も落ち着き、現在は安定的な供給が実現しています。供給対応に、一応の落ち着きを迎えておりますことを、まずご報告申し上げます。

日本における感染も、2021年の秋から、大幅に減少して各種の緩和策が実行されていますが、南アフリカの変異種・オミクロン株が世界に広がりつつあり、油断は禁物です。コロナが収束するまでは、今しばらく時間がかかると思いますが、油断せず瞬発的な需要にも対応できるよう今後とも緊張感を持って対応いたします。

(2)コロナ禍の反省を踏まえての今後の供給体制の強化

コロナ下での供給について、緊急時の対応にも強靭な体制を作るべく、関東工場を拡充いたします。メディカル向けの手指消毒剤やその他の医薬品を製造する医薬品工場と、備蓄や在庫機能を強化した、医薬品、危険物倉庫を拡充します。竣工は2023年春の予定です。

またマスクや手袋、ガウンなどのPPEの供給も、感染が猛威を振るう中で、大変タイトになりました。PPEの供給は今までOEM先との連携をしておりましたが、この体制に加えて、資本を投下した合弁ならびに独資工場を国内外に建設し、いざという時の最低限の自前確保ができる体制を目指します。

(3)地球規模での問題に向けて

地球温暖化、生物多様性の減少、プラスチック海洋汚染、貧富の格差の拡大、など地球と社会の持続性に警鐘が鳴らされています。これは個々の会社の対応規模を超えた、社会全体の問題ですが、サラヤも継続して問題意識を持ち、SDGsへの対応を継続いたします。

地球温暖化に向けては、 NPO法人ゼリ・ジャパンに協力して2020年11月に設立された「気候非常事態ネットワーク」を支援します。またビジネスを通じた対応を、関連会社である株式会社関西再資源ネットワークと連携し、食品生ごみや農業系廃棄物などのバイオマスを活用した、メタン発酵の社会実装に向けて、対応を行います。また、①ボルネオ保全トラストと生物多様性の保全、②ウガンダやケニアの衛生環境の改善、③エジプトやチュニジアの砂漠緑化や農工連携事業など従来からの活動を拡充し、継続いたします。

(4)海外展開の加速

グローバルな問題に向けて、それぞれにサラヤ本体が直接対応できるような仕組みを強化し、地球の持続可能性・SDGsにダイレクトに対応できるよう海外拠点の活動を更に整備し強化します。2022年の春にはエジプト工場の竣工、8月にはTICAD8の開催に合わせてチュニジア工場の竣工を行います。そのためのガバナンスの在り方や現場に即した対応を推進します。

(5)研究開発体制の拡充

微生物、化学、生物化学の領域に加え、各種機器や、健康に係る食品の各開発体制を強化します。ことにスマートディスペンサー、各種供給装置の開発や販売を、ITを用いてレベルアップし、ポストコロナの新しい衛生提案ができる体制を確立します。

(6)営業体制の拡充

日本国内営業の4部門である①コンシューマー(薬局やスーパー、ECなど一般消費者向け市場対応)、②サニテーション(公衆衛生、食品衛生、健康)、③メディカル(医療、福祉)、④海外事業を中心に営業強化を図ります。さらに食品や健康、環境などの市場開発に向けて関連会社の拡充を致します。またITを活用したお客様との関係強化・CRMをSNSなどニューメディアも活用して拡充します。

(7)サプライチェーンネットワークの拡充

前述の関東工場の拡充、PPE供給態勢の拡充などを踏まえ、サプライチェーンネットワークの情報化、効率化に努めます。円安傾向を受けて、諸コストの見直しを行い、効率的な運営を目指します。

(8)プラスチック海洋汚染に対して

2021年の末から、100%再生可能エネルギーで動く船ポリマ号が海洋プラスチック汚染に関する啓発活動のための世界キャンペーンが始まりますが、NPO法人ゼリ・ジャパンを通じて、このキャンペーンに参加し、NHKエンタープライズとも連携しながら、プラスチック海洋汚染の防止に具体的な行動を起こします。またアジアからのプラスチック海洋漂着物が最も多い対馬市とタイアップして、株式会社関西再資源ネットワークと協力しながら、プラスチック海洋汚染解決のための対馬モデルの開発を行います。

(9)2025大阪・関西万博への対応

2025大阪・関西万博に、NPO法人ゼリ・ジャパンが「ブルーオーシャンパビリオン」の建設運営を申し込みました。サラヤも2025年大阪・関西万博については共創パートナーとして協力していきます。

(10)サラヤ70周年の記念事業の開催

サラヤ創立70周年を大阪で2022年4月21日、東京で2022年5月26日に、それぞれ開催します。また記念事業として、子どもたちに正しい生命科学や感染症を学んでもらえる機会を作るために「いのちをつなぐ学校 bySARAYA」(校長 福岡伸一先生)を開講します。WEBサイトを開設し、出張授業を受け付ける予定です。

持続可能な地域と世界が実現できるよう、今後とも、サラヤのビジネスは貢献します。「世界の衛生・環境・健康に貢献」を目指し今後とも頑張りますので、ご支援・ご鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。




衛生の改善


途上国の衛生に貢献する
世界では1日約16,000人もの5歳未満の子どもたちが命を失い、その原因の多くは予防可能な病気です。石けんを使って正しく手を洗うことで、下痢性疾患や肺炎を予防し、100万人もの子どもたちの命が守られると言われています。ウガンダでは手洗い普及活動、院内感染の予防、妊産婦と子どもの死亡率低減のためのプロジェクトを推進しています。



医療衛生



感染症のリスクに備えた商品とサービスの提供
医療関連感染予防のための、商品やサービスを開発します。近年は、手指消毒剤に加えて、医療器具の洗浄剤「パワークイック」、環境消毒剤、PPE、そして過酸化水素ガス滅菌器「ステリエース100」など、多岐にわたる商品とサービスの提供を行っています。また、福祉分野では、感染予防に加え、栄養改善などによる、総合的なアメニティの向上を目指します。



公衆衛生、食品衛生


感染症の予防と健康づくり
きれいで快適なトイレのための商品やサービスの開発・販売を通して、トイレアメニティを推進しています。また、インフルエンザ、ノロウイルスなどの各種感染症に対して、正しい知識と予防の対策がとれるよう、商品とサービスの開発・販売を進めています。近年は栄養改善や口腔衛生を通じて病気を予防することも目指し、積極的にスポーツや美容を通じて健康的な生活づくりをご提案しています。


フードバリューチェーンの構築
急速液体凍結機ラピッドフリーザーの技術を活かし、国内外で農水産業と加工・販売を一体とする6次産業化や、流通を含めて適切な管理を可能にするフードバリューチェーンの構築に取り組んでいます。食品衛生を支えるよりよい洗浄剤や消毒剤の開発・販売、各種ディスペンサーおよび衛生機器や冷蔵・冷凍機器の開発・販売、食品衛生やサービスに係るソフトの提供と教育などを通して、食に関わるビジネスに貢献します。



環境配慮


持続可能な原料調達と地球環境の保全
地球環境の保全および気候変動への対策と持続可能な原料調達の実現を目指します。マレーシア ボルネオ島では生物多様性の保全に取り組み、持続可能なパーム油を活用したRSPO認証製品の開発も推進しています。エジプトでは砂漠の緑化についての研究を進めており、乾燥地帯でも育つホホバの苗を植え、その種子から高品質なホホバオイルを抽出して商品へ応用しています。



自然派のコンシューマー商品



安心・安全な自然派の商品をお届け
手洗い用「シャボネット石けん液」は1956年から、また「ヤシノミ洗剤」は1971年から続いているロングセラーの自然派商品です。現在は次世代型洗浄剤ブランド「ハッピーエレファント」も展開しています。さらに、「アラウ.」「アラウ.ベビー」などの無添加石けん、「ココパーム」「ラクトフェリンラボ」などの自然派化粧品も加えて、お客様に安心・安全な商品をお届けします。


食を通じて健康を維持


商品開発からサプライチェーンまで
羅漢果の生産地に自社工場を持ち、世界水準の品質管理と安定供給を行っています。ロカボな健康生活に役立つ「ラカント」「ロカボスタイル」、積極的な食生活の改善に「ニュートリション食品」とラインナップを充実させ、ひろがる食へのニーズにおこたえします。新しく東京にオープンしたCafe&Dining「神宮前 らかん・果」はラカントのアンテナショップとして魅力を発信しています。


グローバルな展開



世界各国のニーズに対応
現在、海外では30の営業拠点と、14の製造拠点にひろがっており、グローバルなサプライチェーンを強みに多様なニーズにおこたえしています。