洗浄剤だけではなく、
化粧品、環境洗浄、食品、再生医療にと、可能性は広がっています。
・地球温暖化 ・持続可能な原料調達 ・環境汚染
これらの解決に向けてサラヤが実用化したのが、石けん、洗剤につぐ”第3の洗浄剤”と言われる
「天然の界面活性剤(バイオサーファクタント)」である「ソホロ(ソホロリピッド)」です。
サラヤが世界で始めて実用化に成功した天然の界面活性剤(バイオサーファクタント)で、
糖と植物油を原料に、天然酵母による 日本の伝統的な「発酵技術」から作り出されます。
高い洗浄力と生分解性・安全性を持つのが特徴です。
従来の界面活性剤では得られない性能を持ち合わせており、各分野から注目を集めています。

天然酵母から生み出された洗浄剤。
発酵技術で作り出された洗浄剤でありながら、あらう力を充分に発揮し、汚れを落とす。
天然酵母によって作られ、生分解されやすい。
排水が流れ出る可能性がある川や海のいきものへの影響がほとんどなく、環境にやさしい。
発酵技術によって生み出された成分だから、食べることができるほどに安全で皮膚への刺激もほとんどない。
刺激が少ないことから安全レベルが高い物しか使用できない細胞の保存にも使用できるほど安全。
化粧品などに含まれる保湿成分や有効成分と一緒に使用することで、皮膚や毛髪への浸透を促進。有効成分の効果をさらに高める。
毛穴よりも小さい0.1mm以下の泡(ファインバブル)を発生させる。
この小さい泡が細かい繊維の間にも届き、洗浄力を高める
石けんとの相性がいい、ソホロ。
一緒に使用することで、しっとり感、洗浄力を高める。
ソホロの高い生分解性、高い洗浄力、低起泡性とすすぎ性、高い安全性を生かした未来の洗浄剤「ハッピーエレファント」。ソホロの原料となる植物油(パーム油)には、環境と人権に配慮されて生産されたRSPO認証の植物原料を使用。持続可能な社会実現に貢献する次世代の自然派ブランドとして、サステナブルな洗剤の代名詞になることを目指しています。
ソホロに炭酸塩と有機酸を組み合わせた製剤を水に加えるとファインバブルが発生。医療用器具の洗浄剤・消毒剤への応用が期待されています。
生体適合性の高さを活かして細胞用凍結保存液として応用。ソホロを配合することで、従来の保存液の課題だった細胞毒性や抗原体変化などを低減し、融解後の細胞生存率を高めることができます。
工場跡地やガソリンスタンドの土壌洗浄などに用いられるバイオレメディーション(微生物の力で油を分解する技術)にソホロを添加することで、効率的に土壌洗浄し、工期の短縮ができるかを検証中です。
再生医療の世界では、脱細胞化後の組織や臓器の内部構造への影響が少ない処理方法が望まれており、ソホロ水溶液を使った脱細胞化を検証中です。
1952年、伝染病が蔓延するなど衛生状態が悪かった戦後の日本で、 赤痢などの伝染病を防ぐためにサラヤが日本で初めて、 手を洗うと同時に殺菌 ・消毒ができる緑のせっけん液と専用容器を発売。
石油系合成洗剤による水質汚染と肌疾患が社会問題になっていた高度経済成長期には、「生分解性が高い植物系の洗剤を開発しよう」と目標を掲げて、ヤシの油を原料とするヤシノミ洗剤を発売。1982年、日本初の詰替えパックを発売し、日本を代表するエコ洗剤の代名詞となりました。
21世紀を前に、地球温暖化への対応、持続可能な原料調達、環境汚染などが新たな課題となる中で、その解決に向けてサラヤが挑戦したのが、石けん、洗剤につぐ第3の洗浄剤と言われる「バイオサーファクタント」の実用化でした。
1997年から研究をスタートさせ、2001年に社会実装することができました。原材料の選定や酵母の生育環境など絶妙な発酵バランスを突き止め、ついにソホロ(ソホロリピッド)を安定的に作り出すことに成功したのです。

バイオサーファクタント(※)に着目!ソホロプロジェクト始動

生き物である酵母とのバランスを見つけ出し、安定した製造に成功。食洗器用洗剤「ソホロン」を発売
世界初の天然界面活性剤配合食器洗い機用洗剤「ソホロン」
「ソホロ」の可能性を追求し、様々な機能を発見
基本特性である洗浄力、低起泡性、すすぎ性はもちろん、生体・環境適合性に加えて、多様な特徴が明らかに
研究成果である特徴を生かした商品を展開
ハッピーエレファント 洗たくパウダー
バイオサーファクタント「SOFORO / ソフォロ」がグッドデザイン賞を受賞


最高レベルの安全性 再生医療分野へ
環境適合性の高さから土壌洗浄に活用
ファインバブルの発生 医療洗浄への活用
2025大阪・関西万博、ブルーオーシャン・ドームにて展示
©ZERI JAPAN発酵技術で生産する界面活性物質。
バイオサーファクタント自体は、1970年代より存在が確認されていましたが、安定的に大量生産する技術が難しく、実現不可能と思われていました。(2025年7月現在)
2002年第52回工業技術賞
2008年中小企業技術革新制度
(SBIR)成功事例集
2013年第25回中小企業
優秀新技術・新製品賞
2016年第66回工業技術賞
2020年関西ものづくり新撰2020
シャンプー、ハンドソープ、洗剤等に使用されている他の界面活性剤と比較試験を行ったところ、ソホロも同等の洗浄力、再吸着防止効果がある事が分かっています。
【試験方法】
【試験方法】泡の量が洗浄力に影響することがない洗浄剤において、泡立ちを抑えて合成界面活性剤と比較してもすすぎやすく、残留しないことが分かっています。
| 界面活性剤 | 泡高(mm) | |||
|---|---|---|---|---|
| 0ppm | 100ppm | |||
| 直後 | 5分後 | 直後 | 5分後 | |
| SOFORO | 24 | 20 | 23 | 9 |
| SLS | 240 | 210 | 10 | 8 |
| SDS | 202 | 195 | 227 | 202 |
| PEG/PPG-3/17コポリマー | 18 | 1 | 10 | 0 |
【試験方法】界面活性剤において、水と油を馴染ませることは汚れを落とすうえで大変重要な役割ですが、どの油においても馴染ませることができ、界面活性機能を発揮することが分かっています。
生分解性が高いと言われている石鹸と同等以上の数値を出し、他の界面活性剤と比較しても生分解性が高いことが分かっています。また、いずれも28日後に微生物などによって90%は分解されることも分かっています。
【試験方法】 OECD301C修正MITI試験に準拠【パスレベル】 28日以内にBOD/TODが60%以上
合成界面活性剤と比較して、水生生物への影響が低いことが分かっています。
| 界面活性剤 | 半数致死濃度(mg/L) | 半数致死濃度での 表面張力(mN/m) |
|---|---|---|
| SOFORO | 65 | 39 |
| LAS2 | 8 | 50 |
| AS2 | 9 | 65 |
| AES2 | 13 | 54 |
| AE2 | 5 | 48 |
| 石けん2 | 80 | 56 |
合成界面活性剤5%に対して、ソホロ10%、30%で試験を行っても皮膚の細胞生存率が高く、刺激性がほとんどないことが分かっています。
【被験試料】自然由来の素材や他界面活性剤と比較しても刺激が少なく、生物の細胞への適合性が高いことが分かっています。
さらに、安全に細胞保存する為に必要とされている氷晶を抑える効果も一般的に使用されているDMSOよりも高いことが分かっています。
| 界面活性剤 | HeLa細胞 |
ヒト角化細胞 |
ヒト線維芽細胞 |
ウサギ角膜 |
|---|---|---|---|---|
| ソホロ | 2500 |
280 |
880 |
1700 |
| ポリソルベート80 | 1000 |
n.d. |
1500 |
n.d. |
| アルキルポリグルコシド | 38 |
n.d. |
n.d. |
370 |
| サーファクチンナトリウム | 88 | 14 |
150 |
n.d. |
| レシチン | 400 | n.d. |
n.d. |
n.d. |
| ココイルグルタミン酸ナトリウム | 35 | n.d. |
160 |
57 |
| ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン | 205 | 10 |
n.d. |
115 |
| ポリオキシエチレンアルキルエーテル | <10 |
<10 |
n.d. |
34 |
| ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム | 150 |
41 |
>200 |
41 |
【試験方法】ソホロと有効(水溶性)成分を一緒に使用することで、有効成分の肌への浸透促進効果を高める事が分かっています。
【試験方法】ソホロと有効(水溶性)成分を一緒に使用することで、有効成分の毛髪への浸透促進効果を高める事が分かっています。
【試験方法】ソホロと食品にも使用される炭酸塩、有機酸を組み合わせて使用することで、ファインバブルを発生させ、洗浄率を高める事が分かっています。
【試験方法】
装置:ターゴトメータ―石けんだけや、ソホロだけでは落とすことができなかった汚れに対して、組み合わせて使用することで、洗浄力を高めることが分かっています。
【試験方法】石けんとソホロを組み合わせて使用することで、肌の水分量がアップする。さらに、水分蒸発量も減少し、洗いあがりがしっとりすることが分かっている。
試験方法:前腕に印をつけ、皮膚水分量および経表皮水分蒸散量を測定した。各試料で前腕を20秒洗い、10秒すすぐ操作を10回繰り返した。洗浄後、印をつけた部位の皮膚水分量および経表皮水分蒸散量を測定した。洗浄前後の変化率を求めた。