手には、もともとすみついている常在菌と手が触れたものから移ってきて一時的に付いている通過菌がいます。病原菌の多くは、この通過菌の中に含まれており、汚れているときは言うまでもなく、見た目にきれいでも手を汚染していることがあります。
衛生手洗いとは、手指に付着した通過菌を除去して感染や交差汚染を防ぐことを目的とした手洗いです。菌や汚れをどのレベルまで除去できるかにより、手洗いは、日常手洗い、衛生手洗い、術前手洗いの3つに分けられ、TPOに合わせて使い分けられています。衛生手洗いは、食品取扱者や病院の病棟、外来で行われている、微生物レベルで清潔さを考えた手洗いです。

手洗いにおいて、もっとも問題となるのは手荒れの問題です。サラヤのシャボネット石鹸液やヒビスコール消毒液は、たび重なる手洗いでも手荒れの心配がほとんどなく、効果もすぐれています。

下図は手洗いミスが発生しやすい部位を示したものです。特に指先は消毒が不十分になり感染リスクが高いので、薬剤を十分擦り込んでていねいに消毒してください。仕上げにアルコール消毒をおすすめします。 (参考:Taylor,L.,Nursing Times,74,54(1978))

石けん液手洗いでも、30秒〜1分行えば、衛生手洗いレベルになりますが、実際はもっと短い時間しか行われておらず、見た目に汚れがないとどうしてもおろそかになりがちです。また、手に菌をこすり付けた場合に、ほとんど除去できないことも知られています。
アルコールは、短時間で細菌からウイルスまで幅広い微生物に有効で、通過菌に対する効果が優れています。見た目に汚れがない場合には、アルコール消毒のみで衛生手洗いが行えます。石けん液手洗いでは落としきれずに残った微生物もアルコールにより消毒できます。