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1.当社の仕事と環境経営
弊社は、私の父である更家章太によって1952年に創業されました。当時は戦後間もない頃で、赤痢・疫痢などの伝染病が流行し、大規模食中毒事故が発生していましたが、弊社はこの予防対策に、手洗いの薬用石鹸液や専用供給容器を日本で初めて開発し、販売しました。
その後、食品衛生や感染予防での手洗い関連商品をはじめ、衛生・環境・健康の分野で、多くの商品やサービスを開発・販売し、多くのお客様からご愛顧をいただいています。この間、商品やサービスの開発では、創業者がその郷里・熊野で培った自然観を原点にして、「自然派のものづくり」を心がけてまいりました。この伝統を活かして、本年度以降も、さらに「自然派のモノづくり」を進め、事業全体や商品・サービスの環境負荷の削減をめざしたいと思います。
さて、時代は大きく変化しています。今、グローバルな競争が激化する中、世界経済は大きく伸長していますが、資源の消費や枯渇が目前に迫り、また地球温暖化に対する対応が求められています。弊社においても、原材料の高騰や輸送費が値上がりし、緊急な対応を迫られています。この面からも環境効率の高い事業経営が求められ、その対応をはじめています。
2.パーム油の高騰
パーム油、パーム核油、ヤシ(ココナッツ)油は、弊社の自然派の商品をつくるために欠かせない主要原料ですが、この価格も高騰を続けています。さて、世界では食用油への需要増に加え、ここ数年来温暖化ガス抑制のため、本格的にバイオ燃料が活用されるようになりました。バイオ燃料には古くは木炭、近年はバイオエタノール、バイオディーゼル油などがあげられますが、このバイオディーゼル油として、大豆油、菜種油に加え、パーム油も大規模に活用されるようになりました。そのせいで、石油価格と連動した価格ポジショニングがとられるようになり、石油の価格上昇と共に値上がりし、食品や石鹸洗剤の原料にも影響を受けるようになりました。
パーム油は、いま世界中で年間3,600万t生産されていますが、その90%近くがマレーシアとインドネシアです。この価格高騰を受け、ことにインドネシアにおいて、熱帯雨林を切り開いてアブラヤシプランテーションを開発する動きが活発化しています。このため生物多様性が失われ、ボルネオゾウやオランウータン、サイなどの大型野生動物に影響が及ぶ懸念が生じています。私どもは、生産から消費までの長いサプライチェーンと環境保護を考えて、2005年からボルネオゾウの救出活動などを行っています。
このアブラヤシの問題に対する取り組みとしては、2005年にはじまったこの「ボルネオゾウを守るキャンペーン」が発展して、昨年10月18日にBCTボルネオ保全トラストの設立を見ました。アブラヤシプランテーションの拡大によって失われつつある、ボルネオ島サバ州キナバタンガン川の両岸の緑を保全しようとする運動です。このトラストへの協力のため、ヤシノミ洗剤の売上げの1%を、NPO法人ZERI ジャパンを通じて、BCTボルネオ保全トラストに寄付をしています。またゾウの保護にも継続して取り組みます。そのことにより、アブラヤシに係る当社ビジネスの消費者の理解促進と、併せて現地の緑の保全や環境改善に貢献してゆく所存です。
3.ゼロ・エミッション、エコデザイン
などNPOとの協働 弊社は、ゼロ・エミッションの活動に共感し、それを推進するNPO法人 ZERIジャパンの活動に協力をし、また企業活動にもそのコンセプトを取り入れています。ゼロ・エミッション運動の基本は、生産から消費までのモノの流れを把握し、その中で、産業連環の再構築を念頭におきながら、全体のマテリアルフローを見直し、環境効率の最大化、環境インパクトの最小化、資源の活用の最適化を図り、ひいては廃棄物ゼロをめざすものです。この原則にあわせ、自社に係わるパーム油のビジネスの最適化に取り組んでいます。 また、商品やシステムをエコデザインし、全体の環境効率をあげるNPO法人 エコデザイン・ネットワークとも協働し、食品リサイクル、LED照明など、新しい分野の環境ビジネスにも取り組んでいます。なお、セーブ・ザ・チルドレンへの支援活動も継続し、企業とNPOの協働という観点から、環境問題に対応しています。
4.ISO活動
2000年に環境マネジメントシステムを導入し、2001年に全社でISO14000の認証を取得して、すでに6年が経過しました。システムに従って、全社をあげて、環境問題への取り組みを行っております。本年度の結果は後述の通りですが、複写用紙の使用以外は、ほぼ目標に到達いたしました。複写用紙の使用については、裏紙の使用や、ペーパーレス化に取り組んでおりますが、開発案件のペーパーによる共有化や、顧客への提案案件が多く、なかなか目標に達しきれていません。この件の改善については、引き続き努力をしてまいります。
5.CO2排出の削減
本年度より、「事業者からの温室効果ガス排出量算定方法ガイドライン(試案ver1.6)」(環境省)にもとづき、温暖化ガス排出量を計算しました。CO2換算で、直接排出は2,531t、間接排出が3,296t、合計5,828tになりました。ことに、事業用車両、運送車等からの排出が多く、この改善のためJRのコンテナ使用、営業車の削減など、対策を講じる予定です。
6.表彰について
昨年度から本年度にかけて、
@日本経営大賞;環境プロジェクト賞
A朝日企業市民賞;企業市民賞
B大阪市環境表彰;事業者の部
C環境コミュニケーション大賞;環境報告優秀賞
D環境報告書賞サステナビリティ報告書賞;優良賞
など、種々の環境表彰をいただきました。その詳細は33ページに記載しています。このように多くの賞をいただいたことは、社員と会社の励みになりました。賞をいただいた各団体、会社に、この紙面を借りてお礼を申し上げます。なお、 朝日企業市民賞でいただいた副賞の100万円は、全額をボルネオ保全トラストに寄付いたしました。
サラヤ株式会社
代表取締役社長
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